特徴や使い方を知り、宅配ボックスで空室対策
2021年ヒット予想15位にランクイン「宅配ボックス」
博報堂生活総合研究所がまとめた2021年ヒット予想の15位にランクインした「宅配ボックス」。
この宅配ボックスにはアパートやマンションなどの集合住宅でも今、注目されています。
全国賃貸住宅新聞によると2020年人気設備ランキングにて、「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」設備として宅配ボックスが単身向け物件で3位・ファミリー向け物件2位と人気が高まっており、空室対策として宅配ボックスを設置することで入居率を上げてかつ家賃を上げることができる設備として大家やオーナー様が注目しています。
アットホームの加盟店を対象にした不動産のプロが選ぶ!「お金をかけてでも付けたい設備」ランキングではマンション編の2位に宅配ボックスがランクインしており、入居者だけでなく不動産業者にも評価される設備だということがわかります。
そんな宅配ボックスですが、アパート用の宅配ボックスには実際にどんな種類があるのか、どんな使い方があるのか解説します。
景観にも配慮した設置場所・宅配ボックスを選ぶ
旭化成ホームズ株式会社が実施したへーベルメゾンの入居者アンケートでは賃貸住宅入居者が物件選択時に重視する項目として「外観」が1位でした。その他外構・共用部・エントランスなど外から見た景観にも非常に関心が高いことがわかります。
宅配ボックスは設置場所によって景観に大きく影響します。主な設置場所はエントランスですが、後付けの場合は設置場所がないことから自転車置き場の一部や階段下などに置かなければいけない場合もあります。
空室対策と思って設置した宅配ボックスの設置場所が外観の見映えを損ねてしまうような位置にあることで物件の印象を悪くしてしまう可能性があります。
最近は雨対策された屋外設置可能なタイプや宅配ボックスやデザイン性の高いおしゃれな宅配ボックスも増えています。設置場所と宅配ボックスのデザイン・品質を相互に確認することで機能的にも美観的にも魅力的な物件になると思います。
鍵の種類は機械式と電気式に大別できる。
そのメリット・デメリットは?
宅配ボックスの種類は大きく2つに大別できます。機械式(アナログ式)と電気式(デジタル式)です。この2つで鍵の仕様や使い方も変わってきます。
電気工事不要な機械式
テンキーや暗証番号を設定して施錠・解錠するタイプに多いのが機械式の宅配ボックスです。電気工事が不要なため設置場所が比較的自由に検討できます。先程の雨対策されている宅配ボックスであれば屋外設置もしやすいタイプです。
一番のメリットは電気を使用しないので設備利用のランニングコストが0円です。商品本体もこのあと紹介する電気式と比べると低価格で設置できます。
デメリットとしては配達業者が暗証番号を誤って記入してしまったり、記入した紙を紛失してしまった場合には非常解除キーなどをお持ちの管理者様しか解錠ができないので対応する必要が出てくる可能性があります。また、テンキーや施解錠の不具合が経年とともに起きる可能性があるのでメンテナンス対応が必要になる可能性があります。
デジタル時代の電気式
タッチパネルやスマホ連動などデジタル技術を活用したものに多いのがデジタル式の宅配ボックスです。
メリットとしてはセキュリティ面が比較的安心できる点です。オンラインで管理できるタイプであればトラブル解決が早いことや長期間滞留などの管理もできて細やかな対応が可能です。
デメリットとしては機器のトラブルなど大家さん自身では解決が難しい不具合が起きる可能性があります。また、電気式なので24時間電気を使用するのでランニングコストがかかります。電気式の多くは電気工事が必要となるため、設置費用も高額になるケースもあります。
空室対策に便利な宅配ボックスなので入居者が長く入居してもらえる可能性もありますので長期的な視点でも選択時に注意が必要です。
使い方
宅配ボックスの使い方は先程の機械式と電気式では大きくは変わりません。
1.宅配業者が荷物を投函
2.暗証番号を設定して施錠
3.入居者に通知
4.入居者が取り出す
この流れが基本的な使い方の流れです。電気式の宅配ボックスは暗証番号の設定をしない使い方のものもあります。2.の暗証番号を設定して施錠すると3.入居者に通知する方法が宅配ボックスによって変わります。
宅配業者が暗証番号を任意で設定し、配達連略票などに設定した暗証番号を郵便ポストに投函するタイプや宅配業者の端末と連携していて業者に扱いやすいタイプなどがあります。万が一の緊急解錠用のスペアキーを用意していて大家や不動産業者に安心な宅配ボックスもあります。
宅配ボックスに入れられないものや注意点
大きな荷物も受け取ることができる宅配ボックスですが、一般郵便物・宅配物の受箱として設計しているので受け取ることができない荷物もあります。貴重品、現金、重要書類、危険物、生き物、生鮮食品などは受け取り・保管ができません。中には冷蔵機能がある宅配ボックスもあります。
また荷物を取り出すことを忘れて宅配ボックスが空いていないということもあります。宅配ボックスのアンケートによると毎日ポストを見ないため不在票に気づかなかったという声も多くあります。このようなトラブルを減らすために次の設置台数も検討しましょう。
部屋数や入居者を想定した設置数は?
一般的には宅配ボックスは部屋数の30%くらいの設置が目安と言われています。例えば12部屋であれば3~4台前後、8部屋であれば2~3台前後が目安です。
最近はネットショッピングの利用も増えているので、設置数の目安が部屋数の30%では足りないのではという声もあります。地域や入居者のライフスタイルによって設置台数が変わってくるかもしれません。
先程の宅配ボックスのアンケートでも一住戸につき1個の宅配ボックス、いわゆる専有タイプの宅配ボックスを求める声も多く、ニーズが高まっています。専有と共用とを切り替え可能なタイプもありますので、設置場所とも相談しながら検討をするとよいでしょう。
宅配ボックスの特徴や種類をまとめると
- デザイン性・雨対策によって設置場所を検討する
- 機械式と電気式のメリット・デメリットを考慮して使い方も踏まえて検討する
- 部屋数や入居者のライフスタイルを考慮して設置台数を検討する
以上を踏まえて空室対策に宅配ボックスを検討しましょう。是非もう一度読んでいただくことをオススメします。
もちろん入居者にメリットがあるのが宅配ボックス
ここまでは大家・オーナー・不動産業者向けに宅配ボックス設置によるメリットと宅配ボックスの種類について解説しました。
もちろん宅配ボックスは最終的には入居者にとって大きなメリットがあります。
不在時に荷物を受け取ることができるのはもちろん、最近は在宅中でもテレワークで会議があるなどで手が空かないときにも便利です。お出かけ前に化粧をしていて、子どもの世話をしていてというときにも宅配ボックスは活躍します。
非接触・非対面での受け取りができるという点からも入居者だけでなく、配達業者への配慮にもなるため、ここ最近では入居者から大家や管理会社へ宅配ボックスを設置してほしいという問合せも増えているそうです。
最後に宅配ボックスの利用は再配達抑制になり、宅配業者に負担をかけない心遣いやCO2排出削減の環境への配慮や社会貢献にも繋がるところが他の設備にはない魅力かもしれません。
環境生活では、アパート用の宅配ボックスを多数取り扱っています。
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